住宅ローン金利、今後上昇の恐れ。「変動金利」より「固定金利」が有利です。

2013年5月、1ドル100円を突破した円安はさらに進んで、一時102円台をつけました。
一方で反作用とも言うべき現象として長期金利も上昇しています。

 ▲2013年5月14日「朝日新聞」より

物価上昇、景気回復で金利は上昇

失われた20年などと呼ばれます、この間基本的に不景気・デフレの影響を受けて長期金利は下落し続けてきました。
アベノミクスと呼ばれる景気刺激策による物価上昇がどれほどの期間、継続するか分かりませんが、これまで20年以上続いたトレンドを反転させる円安・株高が進行しています。
この流れが続くようであれば、これまで下落を続けた金利も当然のように反転、金利は上昇します。市場のトレンドが変った以上、これまでの住宅ローンの常識も非常識になってしまいます。

変動金利は注意が必要

新築マンションの展示場、一戸建ての分譲販売会場などでは必ずといっていいほど「変動金利」の住宅ローンを勧めています。
「固定金利」に比べて「変動金利」は月々の支払い金額が少なくなります。これは住宅を販売するサイドにとっても大きな武器となるため積極的に利用してきました。
また、これまでの金利の下落局面では「変動金利」の選択は正解であったと言えます。

上昇局面は固定金利が有利

これからの金利上昇局面では「固定金利」が有利になります。
借り入れ時点で長期間の金利を文字通り「固定(確定)」することができるからです。今後いくら金利が上がろうとも現在実行される低い金利が続きます。

これまでは、個人でリスクをなるべくとりたくない人などに選ばれる傾向にあったフラット35などの「固定金利」。今後は住宅ローンの主流になっていくと考えられます。

フラット35、取扱窓口は楽天銀行がお奨め

私も先日、楽天銀行住宅ローン【フラット35】
にて住宅ローンの借り換えを行いました。

フラット35の最低金利を適用(実行)する、複数の取り扱い金融機関を検討しました。最終的に楽天銀行を選択した理由は大きく二点。

  • 借り換え手続きは基本的にネット上で完結する
  • 引き落とし口座を楽天銀行に指定すれば融資事務手数料が安くなる

1、借り換えは住民票や免許証のコピーなど様々な書類を提出します。また提出が不足していた書類などはメール等で連絡がきます。融資実行当日は平日に休みをとって、金融機関に行く必要があります。しかしそれ以外は基本的に金融機関に行く必要がありません。平日の日中、時間がとりにくいビジネスパーソンには特にお勧めです。

2、サラリーマンの場合、給与の振込み口座から、住宅ローンを引き落とすようにしている人がほとんどだと思います。楽天銀行に新規口座を開設し、その口座から住宅ローンの引き落としをするように指定すれば住宅ローンの事務手数料が割引になります。3,000万円借り入れる場合だと10万円近く安くなるので、見逃せないポイントです。



まとめとして

最後に住宅の購入と住宅ローンについて。
これまで続いたデフレは、継続的にモノの価値が下がっていく現象です。モノの価値が下がれば相対的にお金の価値が上がります。
デフレ下では、年々お金の価値が高くなっていくため、過去に借りたお金(負債)の存在が大きくなっていきます。加えて給与所得も上がりにくいため、住宅ローンを抱えている世帯は大変な苦労が続きました。

現在の景気反転が端緒となって継続的にインフレが続くと仮定した場合、これまでとは反対に、モノの価値が上がりお金の価値が下がります。当然、過去の負債(借金)も相対的に小さな存在になってきます。

住宅ローンを利用して、資産となる不動産を持つことは、今後のインフレ下において「価値の下がるお金(住宅ローン)・価値の上がるモノ(不動産)」を交換することです。
新聞紙面を賑わせている都心の不動産の活況状態はこういった側面を捕らえた人達の動きであるといえます。