ダイエットだけじゃない!中世ヨーロッパを席巻したキリスト教のレコーディング手法

世の中にあふれるダイエット法のなかで、私が最も有効な方法はレコーディングダイエットだと思っています。今日ではダイエットのデータをとることが当たり前になっていて、他のダイエット手法と併用されるのが普通になってきました。

人はなぜ太るのか?
最もシンプルな答えは食べ過ぎるからです。

では、どれくらいが適量でどこまで食べたら食べすぎなのかというと、摂取カロリーを超えてしまったらその分だけ食べすぎです。
摂取カロリー = 基礎代謝量 + 日中の活動消費

人によって摂取カロリーは異なり、性別・体重・年齢によって前後します。
自分の摂取カロリーを知りたい方は、「カロリー計算コントロール」で調べるといいでしょう。

摂取すべきカロリーを超える食事は人を太らせ、摂取カロリーに満たない場合には痩せます。
とてもシンプルです。

記録するとなぜダイエットが成功するのか?

    レコーディングダイエットの効用

  • 毎日の体重を記録する
  • 毎日食べたものを記録する
  • 食べたもののカロリーを計算する
  • 振り返ると、太りやすい食事が分かるようになる
  • 食べ過ぎたことを自覚できる
  • 食事に気を遣うようになる

ダイエットを始めるときに体重を記録しない人は少ないだろう。
あわせて食事と摂取したカロリーを記録することで食事量をコントロールできるようになります。

摂取カロリーを超えない食事量を続ければ体重は増えません。よくダイエット後にリバウンドする人の話を聞きますが、摂取カロリーを守る食生活を習慣化することができればリバウンドすることもありません。

記憶より記録が重要

人間の記憶は曖昧です。
人の記憶は、ときにその人にとって都合よく書き換えられることは、よく知られています。

  • 洗車をすると、決まって雨が降る
  • 電化製品は保証期間が過ぎた途端に壊れる
  • 「マーフィーの法則」

有名なマーフィーの法則ですが、今では「記憶の偏り」という言葉で説明できます。
洗車しても直ぐに雨が降ったり、翌日雨になる確率は5回に1回程度でしょう。しかし人間の記憶は、より印象の強い方向に引きずられる傾向があります。
洗車後、5回のうち4回、雨が降らなかったことをありがたく思い人は少なく、1回の不運に嘆く人が多いのです。

もし、洗車後に雨が降る確率を正確に知る必要があるのならば、記憶に頼らずに、記録し振り返ることが重要になります。

レコーディングで中世ヨーロッパを席巻したキリスト教

中世ヨーロッパにおいて、唯一読み書きができて、知識階層といっていい人達はキリスト教の修道士たちでした。
当時は未だ欧州に国家と言っていい組織は無く、各地に点在する荘園といった村々が小さな組織単位です。そういった村々にキリスト教会は聖職者たちを派遣していった。ベネディクトゥスのモンテカシノ修道院を529年に設立,西欧に修道院運動を導入し「祈り、かつ働け」をモットーにキリスト教を普及させていきました。


当時、修道士達も農民も土を耕し農地から食料を得ていたわけですが、両者には決定的な違いがありました、それは記録をすること。農民が過去の経験を記憶していたのに対し、修道士は、天候・肥料・作付け時期・作付け面積等と収穫量の関係を記録しながら農耕します。結果、高い農業技術を獲得し、農業の収穫量を劇的に増やすことに成功しました。
当時最先端の農業技術を各地の修道院に伝え、同時に農民に対しても農業指導することによって、収穫量を増やすことに成功した農民達の支持と信仰を一気に獲得することに成功しました。

中世ヨーロッパにおいてキリスト教が布教活動に成功する過程において、記録して、そのデータを分析することは最も成果を得られたものであったと言えます。

まとめとして

記録をとり、定期的に振り返ることは、過去の失敗から学ぶ最良の方法です。歴史から失敗と成功を学び取ることは最も手っ取り早いと手法だと考えています。
今回のトピックは、池袋で受験世界史の塾を経営している、弓削寛修(ゆげひろのぶ)先生がポッドキャスト「トリカゴ放送」第330回でお話しいただいた内容の多くを引用しています。誰が聞いても楽しめる内容ではないかもしれませんが、得るものが多いPodcastなので、お薦めです。