本当に買う人しか案内しないでください!とお願いされる

中古マンションや一戸建てを個人の売主様が売却する場合、
住み続けながら売却活動をすることがあります。

何度か書いているかもしれませんが、これにはメリットとデメリットがあります。

住みながら売り出すメリット

  • 近所のことや環境など住んでいる人の声を聞くことができる
  • 家具の配置など、その間取りの使われ方を実際に見ることができる
  • 売りたい人、買いたい人が対面するので、契約前に親近感がうまれる

住みながら売り出すデメリット

  • 環境や生活上の利便性など不動産会社からの情報しか得られない
  • 家具などが無く、生活感がわかない為、入居後のイメージがわかない
  • 家具や荷物などにより実際の間取りよりも部屋が小さく感じられる
  • 生活感があり、特に新築を合わせて検討している人にとって、新居への夢が持ちにくい
  • 見学の予定日時が売主の都合に合わず、なかなか見学ができない

買主の見学(ご案内)は売主様にとって、大きなストレスです。
特にその家の奥様は前日から整理整頓をして当日は洗濯物を干さないように注意している場合が多くあります。

しかし準備をして迎えるのは旧知の知り合いではなく、
見ず知らずの人が家の中をあちこちご覧になります。

本当に買う人しか案内しないでください

案内が終わると、後で案内の結果を売主様に電話します。
”今回のお客様はもう少し大きめの間取りにすることになりました。”

前日から掃除などの準備して迎え入れた売主様は、
想像以上にガッカリされることが多いようです。

きっと、軽く失望されているのですね。

”これからは本当に買う人しか案内しないでください!”
電話口で言われたことがあります。

私は売主様のお気持ちは良く分かります。
自分が同じ立場なら・・・、
自分の家や生活が否定されたような気分になり、やはりガッカリするでしょう。

機会損失がモッタイナイ

しかし、経験を積んだ不動産会社の営業であっても、
本当に買うお客様かどうかはわからないものです。

購入希望の条件にピッタリあった物件を見学いただいても良い反応が得られなかったのに、
逆にあまり希望条件に即していない物件をご覧いただいたところ、すぐに購入されたりします。

私達は売りたい人と買いたい人をマッチングするのが仕事です。

住宅営業の経験が長いほど上記のような
想定外の意外なマッチングを多く経験しているものです。

売主様に案内を断られることを恐れずに、
案内をせずに機会損失することを恐れます。

百聞は一見にしかず
インターネットで100回物件をみても
1回の見学にはかないません。

お客様に見ていただかないことには
いつまでたっても売れないと言えます。

ある程度、断られるのは覚悟のうえ
案内を積極的に受け入れましょう。