小学校の勉強で一番になれないなら、他のこと何でもいいから一番になって欲しい!
こんな親ばか的発想から、小学校2年生の長女のために百人一首を始めました。長女の通う小学校では2年生から五色百人一首を授業の一環として始めます。
誰でも小さい時分に天才的な一面を見せることがあるといいます。それは、乗用車の車種を多く覚えることだったり、電車の駅名を暗記したりすることだったり。
百人一首を始めて知ったことは子どもの記憶力はハンパないということ。成長すると失われてしまうこの能力を「妖怪ウォッチ」や「ポケモン」のキャラクターを覚えることに消費してしまうのは正直もったいないと実感します。
子供も大人も楽しみながら、長女が百人一首を覚えるために、ちょっとした工夫が必要だったのでシェアしたいと思います。
100首のかるたとりには一時間を要する
アマゾンで百人一首かるたを購入。到着したその日にすべてのカード(100首)を使ってカルタ取りをしてみました。
歌も覚えていないし、100首は多く、CDの朗読に追いつかずに取れない札もありました。
そして、一回のゲームに要した時間は約1時間。
毎日の生活のなかで必ず一時間を捻出するのは大変です。時間が空いた時に「ちょっと百人一首やろうか」というノリには決してなりません。加えて、長女にとっても一度に覚える量として多すぎて身につかないように感じられました。
勢い込んで購入したものの、このままでは百人一首やらなくなる・・・・。(汗)
飽きずに楽しめるように20首に絞ってヘビロテ
まずは、遊ぶ際のかるたを20首までに減らしました。
狙いは確実に覚えられる量に減らして記憶の定着を図ること。また、百人一首に取り組む時間も短くなることから、日常生活のなかで習慣化することができると思ったから。
選出する取り札は、「ちびまる子ちゃんの暗誦百人一首(書籍)」で解説されている「最低これだけは暗唱したい歌」。他に有名な「一字決まり(むすめふさほせ)」。あとは私の主観でも何首か加えました。
iPhoneには20首に絞り込んだ「プレイリスト」を別に作成する必要があります。このPCでの作業はちょっと面倒くさいかも・・。
子どもの記憶力は驚異的です。20首に絞り込んだ(通称)「二十人一首」を始めてから一週間も経たないうちに、上の句を詠まれただけで下の句の取り札をとれるようになります。毎回、私と妻、そして長女の三人で対戦しますが、このころから長女の圧勝は揺るぎなくなりました。
上の句でドンドン札をとっていくので、朗読するiPhoneもスキップさせながら進めます。二十人一首では一回のゲームに5分もかからなくなりました。
一回5分という短時間も集中力が発揮できる効果的な時間だと思います。また、子どもながらに大人を打ち負かすことができるゲームは快感なのでしょう。2回・3回と続けてカルタ遊びをすることで、ドンドン取るスピードも速くなりました。相乗効果です。
徐々に増やして今では50首以上に
20首はあっという間に覚えてしまったので、少しずつ歌を追加していきます。一週間に5首くらいの増加ペース。
ここで追加していった歌は、学校でやっている五色百人一首を参考にしています。五色百人一首とは100首を20首ずつ5色に色分けした百人一首。長女の小学校(2年次)では、赤と青の合計40首を習っています。五色の色分けはこのサイトで調べました。 → 五色百人一首
今では53首にまで増えました。ちなみに私はこの成長スピードにまったくついていけていません。(汗)
私は、「これだけはとる」と決めている5首くらいの札に毎回集中しています。(笑)
完全に覚えていない歌でも、人より速く取ることができる。
わが家で百人一首に取り組み始めて、すぐに分かったことは、百人一首は経験者のアドバンテージが大きいということ。圧倒的です。
大人でも漢字が含まれていない平仮名の羅列している取り札を判別する能力は、ちょっとした訓練を要するでしょう。
また、5種ずつ取り札を増やしていく過程で分かったことですが、覚えていない札も人より速く取ることができるということ。
上の句を詠み始めた時点で、覚えていない歌の札だけに集中することができます。たぶん長女の意識のなかでは下の画像のような状態になっていることでしょう。場所を特定しておくと下の句が詠まれる瞬間に手を動かすことが可能になります。
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購入した本と百人一首かるた
小学校二年生の授業で五色百人一首を始めたのに合わせて、百人一首のかるたセット(朗読CD付き)と子供用に百人一首を解説した書籍を購入しました。(本はすでにボロボロになっていて写真に耐えられない)
朗読用のCDデータをiTunesで取り込み、機種変更で使わなくなった古いiPhoneにプレイリストとして保存。
カルタ遊びをする時にはiPhoneをプレイリスト内でのシャッフルをオンにします。
iPhoneが読み札を朗読してくれるので、二人しかいなくてもカルタ取りが楽しめます。
子供ができた時に思い描いた夢
子どもが生まれる前に考えていたことは。もし、男の子が生まれたらキャッチボールや魚釣りを教えて、一緒に遊びたいと思っていました。
結果的に我が家は三人の娘に恵まれて、私のキャッチボールの夢は叶っていません。
しかし、やりたかったのはキャッチボールではなくて、子どもと一緒に遊ぶことがしたかったんだと、最近あらためて思います。
遊び自体はなんでもいいです。
大人になっても子どもと一緒に遊べるのは、家庭を持つ者の大きな喜びだと実感できます。
小さな成功体験は大きな成功への足がかり
「失敗は成功の母」と言いますね。
チャレンジをしないことには失敗も成功もできないから、より多くのチャレンジをすれば、失敗もするけど成功もするでしょう。また、失敗を経験することで、同じやり方をしなければ成功する確率がぐんと高まります。早めに小さな失敗を数多く経験することが大事です。
私は、失敗以上に大切なことは、小さな成功体験だと思っています。
成功体験は確実に自信を積み上げていきます。また、未知の困難な状況にぶつかった時に、自身の成功体験から打開策を考えることができるでしょう。打開策の選択肢は多ければ多いほど良いので、それまで培った成功体験の数が突破力に繋がるのだと思います。
親ばかの根本は、そんな気持ちから生まれるのではないかと思います。
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まとめとして
私の小さい頃。やはり百人一首といえば正月の風物詩だった。
母方の祖母は百人一首が得意で、しかもメチャクチャ強かった。
その当時は、お正月にとった百人一首の札の枚数がお年玉の金額に連動していたので、私も弟も必死でした。(笑)
当時90才前後であった祖母が、子どもや孫を相手に百人一首をする時は、若い娘のような身のこなしで素早く手を飛ばす。それでも孫に遠慮して、ちょっと手加減してくれたこと。私や弟の得意な歌はとらないでいてくれたこと。無邪気に笑いあった正月の景色を懐かしく思い返します。
そんな祖母もずっと前に鬼籍に入りました。
正月には、我が家でも娘と彼女の祖母(私の母)を加えた三世代の百人一首が復活するでしょう。700年続く百人一首の魅力はこんなところにあるのではないかと思います。
孫にやさしかった祖母