走るWi-Fiスポット!ネット接続でHDDナビは賢く、ドライブは楽しくなる

アウディからソフトバンクの3G回線を利用した、インターネット接続するナビゲーションシステムが提供されます。

このナビは、Wi-Fiスポットにもなることから、iPhone・iPad・iPod touch・PC・Kindle Fireなどの端末が最大8台まで接続できるといいます。
私はHDDナビがインターネットに接続すると、ナビ自身もより賢くなり、交通事情も一層改善すると考えています。ネット接続が変える近未来のドライブ事情を考えてみたいと思います。
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engadget「アウディの車載ネット Audi Connect 開始、 国内初の車内 WiFi スポット搭載」より

新しい道路が更新される

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古いカーナビを使っていると、新しく開通された道路がいつまでも更新されず、もどかしい思いをすることが多いでしょう。
延伸してきた圏央道を走るたび、我が家のカーナビは、山中の道なき道を突っ走る運転に、毎回しどろもどろの案内を展開してくれます。(笑)

新しい音楽の曲名が更新される

新しいCDを購入して、HDDナビで再生しようとしても曲名が表示されないことがほとんどです。
現状では、ネット上に公開されたHDDナビ用の更新プログラムをパソコンなどでダウンロードして、SDカードを介してHDDナビの更新をしています。車がインターネットに繋がれば更新も自動で行われるでしょう。

直接、iTunesにアクセスすれば、わざわざCDを購入する必要もなくなります。
ラジオで流れたお気に入りの新譜を、車内でダウンロードして直ぐに聴くことも可能になります。

ナビゲーションの案内精度が向上する

また、「その道は普通通らないから!」という案内をナビが繰り返すことがあります。
普通のカーナビは学習能力がないのでしょうがありません。

しかし、多くのカーナビが同じ過ちを繰り返すログをネット上に吐き出していけば、その案内が適切でないことを判別することができます。
対応する正しい案内表示を更新プログラムとして配布すれば、カーナビの精度は向上します。

クチコミで評判のそば屋をナビが案内する

ドライブで出かけた不案内な土地で、なにか食べたくなったとき、FacebookやTwitterなどSNSに書き込まれた評価、いわゆるクチコミを利用してカーナビが、お薦めの店を案内してくれるかもしれません。
その土地の名産品や、喜ばれる土産物など多くの情報を車内で得られることになります。

逆にいうと、地方の名店などではチャンスが巡ってきます。駅そばに立地した店舗以外にも車であれば少し離れたお店にも立ち寄ってくれます。
企業はカーナビを狙った、新たなSNSでの振舞い方にも、戦略を練っていく必要が出てきます。

双方向の通信手段が変えていくもの

さらに現在、VICSとFM電波に頼っている渋滞情報はインターネットに置き換わります。

VICSという狭隘な通信手段から、車以外からもアクセスできるインターネットに置き換わることで、車以外を選択肢とした移動手段の判断材料になります。

出発する前に、車か電車かと悩んでいる人にとって、ネットに接続することで当日の混雑状況を考慮した双方の到着時間を示すことが可能になるでしょう。
実際、車で走り出してから(VICSによって)混雑が激しいことを知ることは、意外に多いものです。

雨が降れば車が教えてくれる

これは、経済アナリストの伊藤洋一さんが、以前から主張されていたことです。

ワイパーを動かす車が多く発生した地域には、雨が降り出したことが予想されます。
あわせて、ヘッドライトを点灯した車も多ければ暗雲が立ち込め、土砂降りになっていることも予想できます。

車があればポケットWi-Fiが必要なくなる

車中泊をしながら日本中を旅し、旅行の様子をブログにまとめている人もいるでしょう。
モバイルWi-Fiルーターは便利ですが、これからは車がその役目を担ってくれるかもしれません。ポケットWi-Fiではバッテリーに不安がありましたが車であれば基本的にガソリンが入っていれば心配ありません。

iPhone5sの買い替えなどにより、SIMカードの入っていないiPhone4・iPhone3GSなどが家庭内に転がっていませんか?
これからは、それらを車に持ち込むことで立派な通信端末に蘇ることができるでしょう。

通信キャリアに新たな市場が拡がる

NTTドコモ・au・ソフトバンクなどの通信キャリアにとって、新たな市場が拡がることになります。
携帯電話事業では飽和状態になっていて、互いのシェアを奪い合うことが戦略となっていました。
今後は、まっさらなブルーオーシャンを自由に進むことができるかもしれません。
差しあたって、通信キャリアがカーディーラーとの事業提携をしていくことになるのでしょう。


まとめとして

個人的な予想として、将来的には、Wi-Fi(無線LAN)接続が公共のインフラに成長していくと考えています。
誰でも、どこででも、無料でインターネットに接続できるようになるでしょう。現在はそこに至る過渡期であると思います。

VICSは汎用性が少なく、導入コストも高価なため、海外の新興国にインフラとして輸出するが難しいでしょう。
Wi-Fiを利用したカーナビシステムであれば、どの国においても既存の通信インフラを利用することで解決します。
家電業界で負け続けている日本の製造業を救う、救世主に育つ可能性もあると考えます。

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