住宅の購入と切っても切れない関係にあるのが住宅ローン。
多くの方がこれを利用して住宅の購入をされます。
しかし、長期にわたり借金を背負うのはちょっと重苦しい雰囲気になりますね。
借金の本質は時間を買うこと
先日、住宅購入の相談を受けた新婚のご夫婦は「住宅ローンはなるべく短期で完済したい」と、おっしゃっていました。
少し驚いたことに、ローンを組む前から、借金という重圧を感じていらっしゃることです。
このご夫婦の場合、まだお子さんもいらっしゃらないので、共稼ぎで得られている世帯年収を鑑みると20年程度の比較的短期の住宅ローン完済も(現時点では)可能なように計算できます。
しかし、現状だけで短期のローンを組む前に住宅ローンの本質を考えてみる必要があります。
借金の本質は時間を買うこと
これは、以前読んだ本にありました。
借入額:3000万円
借入期間:35年(420月)
返済方法:元利金等払い
金利種類:固定金利
適用金利:1.88%(フラット35、2012年10月実行金利)
ボーナス払い:なし総支払額:40,967,344円(利息分 10,967,344円)
月々の返済額は 97,541円
家を購入したいと考えている人が
住宅ローンを利用しないで購入しようと貯金をした場合
3,000万円貯金するのに何年かかるのでしょうか?
当然、貯金をしている間は賃貸住宅に住むことになるので月々の家賃も発生します。
仮に、月々8万円の賃貸住宅に住みながら、25年で貯金が出来たとすると・・・
80,000円×12(ヶ月)×25(年)=24,000,000円
25年間で2,400万円家賃を支払いながら
同時に3,000万円の貯金をしなくてはならないのは辛いですね。
住宅ローンは25年とか35年という家族とあなたの時間を購入すると考えることができます。
夫婦で過ごし、子供が生まれ、そこで育っていく時間は他に代えがたいものがあります。
住宅ローンの短期完済をどう考えるか?
一方、前述の夫婦に戻って、短期20年で住宅ローンを組んだ場合を算出すると
借入額:3,000万円
借入期間:20年(240月)
返済方法:元利金等払い
金利種類:固定金利
適用金利:1.6%(フラット35、2012年10月実行金利)
ボーナス払い:なし総支払額:35,075,390円(利息分 5,075,390円)
月々の返済額は 146,147円
月々の返済額は9.7万円から14.6万円に約5万円上がりますが
総支払額は4,000万円から3,500万円に500万円下がります。
この夫婦にとって14.6万円、月の返済額は高くないかもしれませんが、
新婚からの20年というのは最も人生を楽しめる時期ではありませんか?
ローン返済のためだけに生活するのは、モッタイナイのでは?
どうしても、利息がもったいない。また予想よりもお金を使わなかった場合には
長期ローンを組んだ後でも、繰り上げ返済により返済期間を短くすることが出来ます。