個人間でマンションを売買するインターネットサービスの時代。

不動産屋としては、「ついにきたか」っていう感じがします。

個人が不動産屋の手を借りることなく、マンションを売ったり、買ったりすることができるようになります。
ヤフオクのように個人と個人がインターネットを介してマンションの売買をすることが可能になるサービス。

マンションを自分が売りたい値段で出品して、そのマンションを買いたい人がネット上で質問や価格交渉をすることができる。

まさに「不動産屋いらず」の画期的サービスに腰を抜かした仲介業者も多いのではないでしょうか。(笑)

ただ、不動産屋としては問題がないわけではないと思います。

  • 売りたい価格・買いたい価格は適正な値段なのか
  • 売買物件の見学でトラブルは起こらないのか
  • 重要事項説明はしなくていいのか
  • 売買取引後のトラブルには誰が対処するのか
  • 食いっぱぐれる不動産屋はどうすればいいのか
  • インターネットの不動産個人売買

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    ついに不動産までネットで売り買いされる時代になった

    以前から、「マッチングサービスはネットに取って代わられる」と言われていて、不動産もそのひとつに数えられていました。

    ヤフオクは、私も見ることが多いのですが、古いオートバイや自動車などは、個人間で普通に売買されています。
    これは5万円・10万円といったものだけではなくて、200万円を超えるような高額取引も多いようです。

    まさか不動産は・・・、と高をくくっていたら時代は意外に早く訪れましたね。orz

    「おうちダイレクト」は、マンションの所有者(売主)*1と購入検討者(買主)*1を、従来よりもダイレクトに結びつける不動産売買プラットフォームです。
     マンション所有者は、「おうちダイレクト」を利用することにより、不動産仲介会社を介することなく、自由にマンションの売り出しを行うことができます。売り出されたマンションの物件情報は「Yahoo!不動産」内の「おうちダイレクト」上に掲載されます。マンション所有者は「おうちダイレクト」を利用することにより、<自分のマンションを、自分が決めた価格で、自分で売り出す>ことができるため、マンション売却方法の選択肢が新たに広がります。

    ソニー不動産「プレスリリース」より

    不動産屋には分からない自宅の強み

    「不動産屋は、お客様が思っているほど物件の良さがわかっていない」
    これは私がお客様に、よく申し上げていることです。

    もちろん建物の構造や間取りの使い勝手など、不動産の営業をしていくうえで普遍的なセールスポイントなどは、スラスラと口をついて出てきます。
    これは不動産会社に勤務して、ある程度の経験を積んだものであればそれほど難しいことではありません。

    しかし、「自分のお金を払って買いたい」ほど、その物件に不動産屋は惚れ込んでいません。

    実際にその対価を支払って購入した所有者がもっとも熱量が高いといえるでしょう。

    だから、売りたい物件の広告のコピーを書くのは売り主さん本人が良いと、ずっと考えていました。

    自宅のセールスポイントを自分目線で発見し、それに見合った写真を撮って発信する。
    そこに共感してくれた買い主が、連絡をくれたら素晴らしいシステムだと思います。

    見学トラブルは心配

    ただ、購入前に自宅マンションを見学にいらっしゃるお客様には気を使うかもしれませんね。
    少し、売りだす前に勉強をしておかなければならないと思います。

    女性の一人暮らしに男性のお客様がいらっしゃるのはトラブルのもとかもしれません。

    新聞に紹介されている「おうちダイレクト」では、サイトを運営するソニー不動産の担当者が物件見学に付き添ってくださるそうです。

    担当者の立ち位置が分かりかねますが、営業マンのように積極的に買ってもらえるように紹介するのでしょうか。
    新聞によると、仲介手数料は売り主が無料、買い主が物件価格の3%となっているため、買い手側に寄った立場になりそうで心配です。

    重要事項説明は誰がするのか

    不動産屋として一番心配なのは「重要事項説明」だと思います。

  • 重要事項説明をすること
  • 安全な売買契約を締結すること
  • 以上の二つが、宅建業者(不動産屋)に求められているもので、これをキッチリすることで、我々は報酬を頂戴してきました。

    民法の解釈として、契約者相互の意志さえ同意があれば、重要事項説明はおろか、売買契約自体も必要ないです。
    ただ、それでは所有権移転登記をする司法書士の先生は困ってしまいますね。

    新聞には、ここまで突っ込んだ記事は掲載されていなかったので、もっとも気になるところです。

    取引終了後のトラブルには誰が当たるのか

    売買契約が終了し、決済・引き渡しが終わった後で、「引っ越してみたら不具合があった」というのはよくある話。

    不動産取引にまつわる、トラブルにはやはりソニー不動産の担当者があたっていくのでしょう。
    ただ、先にも書いたように、ソニー不動産は買い手からしか仲介手数料をいただいていません。

    不動産にかぎらずトラブルは、どちらかがお金を支払って解決することがほとんどだと思います。
    ソニー不動産にとってお客様は買い手だけなので、買い手が一方的に有利になり、売り主が不利になるような解決にならなければいいなと思います。

    食いっぱぐれた不動産屋の新しいビジネスモデル

    このサービスは先ず東京都心のマンションを対象に絞って行われるといいます。
    ただ、このシステムが軌道に乗って、全国でマンション以外の不動産にも拡大されたら、不動産屋は少なからず食いっぱぐれるでしょうね。

    せっかく勉強して宅建士の資格をとっても、働く先が失くなってしまいます。

    どうしたらいいのでしょう・・・。
    だれか教えてほしいです。

    現状考えられることで、このシステムに絡んでいく方法は、

  • 物件の写真を撮影する
  • 売り出し価格のアドバイスをする
  • ソニー不動産と提携して見学に立ち会う
  • これらのことしか考えつきません。

    不動産以外にも新しいことを、どんどん始めていくしか生き残る方法はないですね。

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