元禄武士の日記を盗み読み【元禄御畳奉行の日記】

いつの時代、何処にあっても、人間の暮らしや生活向きには大きな違いが無いことがわかります。

駿河町の機織り女の家に泥棒がもぐりこんだ。女が隣の部屋へ茶を飲みに行った隙に入ったのだが、衣類など荷物をまとめて、さて持ち出そうとしたとき、運悪く女が戻ってきた。出るに出られなくなった泥棒は、しばらくして妙案を思いついた。で、女の化粧箱の中から紅、おしろいを取りだし、顔いちめんにべたべたと塗りたくって、機織りをしている女の背後から、ぬうっ!と顔をだした。愕いたのは女である。いきなり飛び出てきた紅白まだらな顔に、
「ぎゃっ!」
恐怖のあまり機織り女は、気を失ってしまった。泥棒はそのあと、荷物をかついで悠々と出ていった・・・・と云う。

元禄御畳奉行の日記「城下の事件簿」より

落語の一説に出てきそうなエピソードですが。これは関が原から百年、太平の江戸時代前期、元禄のころ尾張徳川家の家中、一人の武士が8,863日に渡って綴った日記の一節です。
「鸚鵡籠中記(おうむろうちゅうき)」と題されたこの日記には、この時代の武士と町人の暮らしぶりが克明に記されています。

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この日記から、当時の武士・町人の暮らしぶりを鮮やかに紹介したのが【元禄御畳奉行の日記】という書籍

まとめとして

本書で、御畳奉行の役得として、大阪などで畳商人の猛烈な接待を受けている様子が書かれています。
賄賂や接待など新しい問題かと思いがちですが、昔から変わらぬ人間の営みであることが分かります。

本書を読み進めると、記録すること・継続することは、何ものにも勝ることであることが分かります。
どれほどのやる気があったとしても、過去を振り返り、20年前からの日記を一気に書き上げることは難しいでしょう。また、たとえ一気に書き上げることができたとしても、その日記には当時の臨場感を伝えることができず、彩を欠いた物語にしかならないと思います。

常に感じていますが、続けることの重要性と、続けるための仕組みづくりが何より大事だと実感しました。

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